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活動経緯

大熊教授が講演「患者の声を医療に生かす」、外口厚労省医政局長らも駆けつける
2008年7月19日 設立趣旨説明会・記念講演会

「患者の声を医療政策に反映させるあり方協議会」は7月19日(土)、東京・日本橋の日本製薬工業協会会議室で「設立趣旨説明会・記念講演会」(無料)を開きました。患者団体、メディア、シンクタンク、製薬会社などから94人が参加して、活発な意見交換を繰り広げました。

当協議会は、昨秋来の事前準備を経て今年7月8日、患者会10団体の有志が世話人となって正式発足した任意団体です。今後、勉強会などを重ねながら、患者団体などのネットワークを広げ、医療政策に反映させる方法などを勉強していきます。

長谷川代表が参加者に入会を呼びかけた
長谷川代表が参加者に入会を呼びかけた

この日、前半は当協議会の長谷川三枝子・代表世話人(日本リウマチ友の会会長)が、協議会設立の趣旨、会則・細則、事業計画、収支予算、入会手続きなどについて説明し、参加を呼びかけると同時に、正会員、賛助会員などの申し込み受け付けを開始。この日だけで正会員2件、賛助会員15件(個人)の申し込みがありました。

後半は、この日のために駆けつけてくれた大熊由紀子・国際医療福祉大学院教授(朝日新聞OB)が「患者の声を医療に生かす」と題して、ユーモアを交えて講演。

大熊教授は「新しい患者の声はパートナーシップ型」と話す
大熊教授は「新しい患者の声はパートナーシップ型」と話す

大熊教授は、自身が主催しているホームページ「ゆき、えにしネット」を紹介しながら、患者の声を医療に生かす方法を解説。国内の最近の事例として、自らのがんを国会演説で明かし、がん対策基本法の成立に尽力した故山本孝史参院議員を取り上げました。

海外の事例としては、国民の「医療満足度」が非常に高いデンマークを紹介。デュシャンヌ型筋ジストロフィー患者が、普通の国民と同じように自宅で日常生活を送っている例を挙げ、なぜそれが可能なのかを解説しました。

質疑応答では、自らマイクを参加者に向けて、意見や感想を述べてもらいました。

外口局長は「協議会の発足を歓迎します」と力強く宣言
外口局長は「協議会の発足を歓迎します」と力強く宣言

この中で、コメンテーターとして参加した厚生労働省の外口(とぐち)崇・医政局長は、「こうした動きは歓迎です。私も今の医療に対する国民の皆さんの不安を何とか払拭しなければならないと思っていますが、それには患者さんがカギになります。協議会には個々の患者会のバラバラな意見要望をまとめて、うまく共通のプラットホームを作れるよう、期待しています」と激励してくれました。
この後、別室でメディアの記者約10人を集めた記者会見を開き、設立の趣旨や今後の活動などについて、長谷川代表らが対応しました。

【大熊教授の講演関連資料】
・HP「ゆき、えにしネット」http://www.yuki-enishi.com/
・著書『患者の声を医療に生かす』(医学書院、本体1,800円)
・著書『恋するようにボランティアを』(ぶどう社、本体1,500円)