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活動経緯

正会員19団体の代表者らが意見交換 「日本の医療」アンケート結果公表
2009年2月14日 第3回勉強会

第3回勉強会を2月14日に開きました。今回のテーマは「患者の声を医療政策に反映させよう!正会員19団体による意見交換会」。過去2回の「医療基本法」に関する勉強会を受けて、患者の声・協議会の正会員になっている患者団体19団体のうち、世話人の所属団体を含む15団体の代表者の皆さんに、オブザーバーを加えた26人が集まり、活発な議論を展開しました。(文責・本間俊典)

これまでの勉強会では、広く活動内容の周知を図るため、患者団体だけでなく行政やメディアなど幅広い層の方々にも集まっていただき、オープンな議論に加わってもらいました。今回は、正会員同士の意思疎通を図るためにクローズドにして、各団体の自己紹介や入会動機の説明なども行いました。

今回の勉強会に先立ち、世話人会事務局では各団体の会員約500人を対象に「日本の医療に関するアンケート調査」を実施、243人から回答をいただきました。質問内容や集計概要は下記の概要をご覧ください。

この日は、伊藤雅治副代表世話人が過去2回の勉強会の内容について、事務局の武田飛呂城がアンケート結果の概略について、それぞれ説明。その後、埴岡健一事務局長をコーディネーターに意見交換を行いました。

ここでは三つの質問を提起し、参加者に発言していただくと同時に、全員に意見を紙に書いて出してもらい、意見集約を行ったところ、合計100件近いご意見をいただきました。

質問内容は、各患者会にとって、1.いま、何が最大の問題で、解決にはどんな医療政策が必要か、2.いまの医療では何が最大の問題で、解決にはどんな医療政策が必要か、3.医療基本法にぜひ盛り込んでほしいことを一つ挙げるとすれば何か、の3点。

この日の一連の討論では、医療基本法の制定に向けたさまざまな提言をいただきました。患者の声・協議会としては、第1回勉強会で東大HSP(医療政策人材養成講座医療基本法チーム)が提言した医療基本法案、第2回勉強会で公明、民主両党が検討している医療基本法案なども十分参考にしながら、患者の声・協議会としての骨子案をまとめる予定です。さらに、4月11日に予定している第4回勉強会に各政党の担当者を招き、骨子案を提示しながら法制定の必要性を訴える計画です。

なお、アンケート調査と意見集約は、詳細がまとまり次第、公表する予定です。

【アンケート調査結果概要】

テーマ:日本の医療に関するアンケート調査
時期:09年1月〜2月
対象:正会員所属の患者・家族ら約500人に郵送。有効回答243人
調査内容:1.日本の医療と医療費について、2.医療情報へのアクセス、満足度について、3.医療政策への患者参画について、4.医療基本法についての4分野に関して全14設問

回答結果の概要:

1.いまの医療に不満を持っている人は67%、医療が悪化していると感じている人は51%。医療費を増やすべきだとの意見は93%にのぼった。また、国民負担(保険料、税金など)を許容する人は70%あった。
2.医療政策に詳しい人は21%、メディアの関連報道に満足している人は32%だった。政策動向をもっと知りたい人は88%あったが、勉強会などへの参加意欲は64%にとどまった。
3.患者の声が政策に「反映されていない」と感じている人は84%に達し、全回答者が「反映させる仕組みが必要」とした。
4.全回答者が医療基本法の制定に前向きだった。