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活動経緯

2014年7月26日 第26回勉強会「医療格差」
独自データ基に格差の実態あぶり出す

 第26回勉強会「こんなに大きい医療格差〜患者視点の均てん化目指して」を7月26日、東京・アルカディア市ヶ谷で開きました。国民皆保険制度の下で日本は世界有数の「医療先進国」とされていますが、患者側から見た場合、本当に「先進国」なのかどうかを検証するのが目的です。

 日本リウマチ友の会会長の長谷川三枝子(当協議会代表世話人)が「リウマチ医療における格差〜患者団体にできる現状把握と政策提言」と題し、同会が実施した全国規模の患者調査に基づいて基調報告しました。

 続いてH―PAC3期生の中村奈央さん(日本看護協会)が「周産期医療の格差の現況〜各種指標の都道府県格差など」、NPO法人ブーゲンビリア理事長の内田絵子さんが「がん医療の格差の現況」、全国訪問看護事業協会理事長の伊藤雅治(当協議会副代表世話人)が「在宅ケアの現況〜訪問看護と在宅看取り率など」、国民健康保険中央会参与の鎌形喜代実さんが「健康医療格差とデータヘルスの現況」と題してミニ報告。それぞれのテーマに沿って、行政関連指標などとは異なる独自の調査指標を披露しながら問題提起しました。

「均てん化」に向けた具体戦略と工程を解説

 この後、東大公共政策大学院特任教授の埴岡健一(当協議会世話人)が「格差の全体像と今後の対策マップ〜求められる戦略と工程」というテーマで解説。均てん化の必要な理由、各種データの活用法などについて、患者視点に立った具体的な戦略と工程を示しました。

 参加者とパネリストの質疑応答では、在宅看護制度がスムーズに進まない理由など、さまざまな視点から活発なやり取りが展開されましたが、報告者が提供した豊富なデータや問題点の指摘が多かったことなどから議論を尽くせなかったキライもあり、「格差問題の第2弾が必要」との声が相次ぎました。

 なお、勉強会に先立ち開かれた第7回総会では、事務局から2013年度活動報告と決算報告、14年度の事業計画案と予算案が提示され、役員の再任も含めて原案通り承認しました。

2013年度事業報告(PDFファイル)
2014年度事業計画(PDFファイル)